スマホで動画を見ているときにクルクルマークが出たり、画像がなかなか開かないとイライラしますよね。自宅のWi-Fiが遅いと感じたとき、難しい設定を変更する前にすぐ試してほしい改善手順があります。
まずは細かい理由抜きで、効果が出やすい最初の3手からやってみてください。作業自体は5分もかかりません。
まずはこの3つだけ試してみてください
今すぐ速度を戻したいときは、次の順番で動かしてみるのがいちばん手早いです。
- ルーターの電源コードを抜いて、1分待ってから挿し直す
- ルーターの近くなら「5G」や「a」、離れた部屋なら「2G」や「g」の電波を選び直す
- ルーターの周りにある物や家電から少し離してみる
これだけであっさり元に戻るケースが本当に多いです。それぞれのやり方と、注意したいポイントを詳しく見ていきましょう。
ルーターの再起動は「電源コードを抜く」のが正解
「再起動」と聞くと、本体のボタンを押したりパソコンから操作したりしなきゃいけないと思われがちですが、一番確実なのはコンセントを抜き差しすることです。
ここで絶対にやってはいけないのが、本体の裏側などにある小さな「RESET(リセット)」穴を細い棒で突いてしまうこと。これをしてしまうと、プロバイダ(インターネット接続会社)の接続情報まで消えてしまい、初期設定からやり直しになってしまいます。押すのはボタンではなく、抜くのは電源コードです。
正しい再起動の手順
- ルーターの本体の後ろから出ている黒い電源コード(コンセントにつながっている線)を抜く。
- ランプが全部消えたのを確認して、そのまま1分間放っておく。(すぐ挿すと内部に電気が残っていて、しっかりリセットされないことがあります)
- 電源コードをカチッと奥まで挿し直す。
- ランプが順番に点滅し始めて、緑や青の常時点滅・点灯に落ち着くまで2〜3分待つ。
ランプが落ち着いたら、スマホやパソコンで動画などを開いて試してみてください。ルーターも小さなパソコンのようなものなので、何日もつけっぱなしにしていると不要なデータが溜まって動きが重くなります。これだけで解決したら、理由はただの「ルーターの息切れ」です。
電波の種類(2.4GHzと5GHz)を切り替えてみる
ルーターの裏や底面にあるシールを見たことがありますか? そこにはWi-Fiの名前(SSID)が2種類書かれていることが多いはずです。末尾に「G」と「A」がついていたり、「2G」と「5G」に分かれていたりします。
この2つは電波の性質(周波数帯)が違います。簡単に言うと、次のような特徴があります。
- 5GHz(SSIDの末尾が A や 5G ):障害物に弱いが、通信スピードがとても速い。電子レンジなどの家電と電波がぶつからない。
- 2.4GHz(SSIDの末尾が G や 2G ):スピードは控えめだが、壁やドアなどの障害物に強くて遠くまで届く。
ルーターの近くにいるのに「G」や「2G」側につながっているなら、「A」や「5G」につなぎ直してみてください。パスワードはどちらも同じものが使えます。離れた部屋では、この逆で「G」や「2G」の方が安定します。
ルーターのあるリビングでスマホを使うなら「5GHz」が向いています。逆に、ルーターから離れた部屋や浴室で使うなら「2.4GHz」の方が安定します。自分のいる部屋に合わせて使い分けるのがポイントです。
ちなみに、スマホの画面に「5G」と表示される携帯電話の回線(キャリア回線)と、Wi-Fiの「5GHz」は別物です。名前が似ているので混同しやすいですが、家の中でつなぐWi-Fiの「5G」は、周波数帯のことだと覚えておけば大丈夫です。
ルーターの置き場所を変えるだけで速度が変わる
再起動しても電波を切り替えても遅いなら、ルーターが置かれている「環境」が原因かもしれません。機器を買い替える前に、置き場所を少し移動させてみてください。
邪魔だからといって、やってしまいがちな「NGな置き場所」がこちらです。
- 床の上に直置きしている(電波は下にも飛ぶため、半分の電波が無駄になります)
- テレビの裏や金属製の棚の中に入れている(金属や水は電波を強力に遮断します)
- 電子レンジやコードレス電話機のすぐ近く(同じ2.4GHz帯の電波を出すため、お互いに干渉します)
- 水槽や観葉植物のすぐ横(水は電波を吸収してしまう性質があります)
理想的な場所は、床から1メートル以上の高さがある場所で、部屋の見通しが良いオープンな位置です。棚の上にポンと置くだけで、隣の部屋まで電波が届きやすくなることもあります。
電波自体は届いているのに画面が重い、というときは、スマホ本体の空き不足が重なっていることもあります。iPhoneなら ストレージの空け方、Androidなら 容量不足の整理 です。
アンテナが満タンでもページが重いときは、電波が届いているだけで速さは別です。上の周波数の切り替えと、ルーターの置き場所から見てください。買い替えはそのあとです。
名前が似ていて別の症状なのが、「Wi-Fiに繋がらない」です。SSIDは見えるのにパスワードエラーになる、マーク自体が出ない、というときは、速度の話とは切り分けて、繋がらないときの切り分け を見てください。この記事は「繋がっているが遅い」方向です。扇マークは出ているのに「インターネットなし」と出てページが開かないときも別物です。繋がっているのにネットが開かないときを見てください。Wi-Fiではなくモバイル回線でアンテナはあるのに開かないときは、パケ詰まりの直し方です。地図の現在地だけがずれるときは速度の問題ではないので、Googleマップの現在地ずれ を先に見てください。
やらなくていいことと、買い替えの目安
ネットが遅いとき、慌ててスマホのアプリを片端から終了させたり、ブラウザの履歴を消しまくったりする人がいますが、Wi-Fi自体が原因の場合はあまり意味がありません。まずはルーター側の確認に集中しましょう。
ここまで試してもどうしても遅い、あるいは毎日のように途切れるという場合は、ルーター自体の寿命(性能不足)の可能性があります。
ルーターの買い替えは、上の無料の手順をやっても毎日切れる人向けです。今の機器がまだ新しく、部屋の端だけが弱いなら、まず置き場所と周波数帯です。壁が多い家で中継が必要な人は、ルーター本体の買い替えより先に、置き場所を部屋の中央寄りの高い位置へ移した方が効くことがあります。
向いている人の目安は、だいたい次です。
- 検討してよい: 5年以上同じ機器、同時接続が以前より明らかに増えた、再起動のたびに数日だけ直る
- 急がなくてよい: 特定の部屋だけ遅い(置き場所と2.4GHz側で足りることが多い)、スマホ1台だけが遅い(本体側の見直し)
特定の製品を「これを買わないと直らない」と決める必要はありません。まずは「コンセント抜き差し」「いる部屋に合わせた周波数の切り替え」「置き場所の移動」の3つです。