画面にデカデカと表示される「#N/A」というエラー、気になりますよね。取引先に見せる資料や社内の報告書でこれがあると、なんだか仕事が雑に見えてしまって落ち着かないものです。
先に言ってしまうと、ExcelでVLOOKUP関数の#N/Aエラーを消す一番手っ取り早いやり方は、今の数式をIFERROR(イフエラー)関数で囲んでしまうことです。エラーが出た場所を、自動的に「空白」や「該当なし」という綺麗な表示に変えられます。
作業自体は2分もあれば終わるので、まずはサクッと直してしまいましょう。そのあとで、なぜそのエラーが出ているのかという根本的な原因も一緒に見ていきますね。
数式に「IFERROR」を付け足すだけで一瞬でエラーが消える!
今入っているVLOOKUPの式をちょっと書き換えるだけで、エラー表示をすっきり消すことができます。今回は、エラーが出たところを「空白」にする手順でやってみましょう。
- エラーが出ているセルをダブルクリックする
数式が編集できるようになり、
=VLOOKUP(...)という文字が見えるようになります。 - イコールの後ろに「IFERROR(」を書き足す
元の数式が
=VLOOKUP(A2, D2:E10, 2, FALSE)だとしたら、頭を=IFERROR(VLOOKUP...にします。 - 数式の最後に「, "")」を書き足す
お尻の部分に、カンマ、ダブルクォーテーション2個、閉じカッコを追加します。
書き換え後の数式は、このようになります。
=IFERROR(VLOOKUP(A2, D2:E10, 2, FALSE), "") - Enterキーを押して確定する
これで、データが見つからないときは自動的にセルが「空欄」になります。もし「該当なし」や「未登録」のような文字を表示させたいときは、末尾の "" だけを "該当なし" に変えます。数式全体をクォーテーションの中には入れません。完成形は次のとおりです。
=IFERROR(VLOOKUP(A2, D2:E10, 2, FALSE), "該当なし")
これを1箇所やったら、あとはセルの右下の角をダブルクリックして、下の行まで一気に数式をコピー(オートフィル)すれば完了です。数式の中身自体は消えていないので、左側のセルに正しいキーワードが入力されれば、ちゃんと本来のデータが表示されますよ。
なぜエラーが出る?根本的な原因とよくある3つの押し間違い
エラー表示は消せましたが、本来表示されるはずのデータがあるのに「#N/A」になっているなら、関数の書き方や元のデータに問題があります。「#N/A」は「Not Available(データが利用できない、見つからない)」という意味です。
よくある押し間違いや、やらなくていいのにやってしまいがちな空回りポイントをまとめました。上から順番に確認してみてください。
1. 探すデータの形式が「文字」と「数字」でズレている
これが一番よくある原因です。例えば、探したい「商品ID」が、片方のシートでは「半角の 101」なのに、もう片方では「全角の 101」になっていたり、文字として登録されていたりすると、パソコンは「別物」と判断してエラーを出します。 見た目が同じでも、セルの左上に緑色の三角マーク(エラーインジケーター)がついている場合は、数値ではなく文字列として保存されている証拠です。この場合は、データの形式を揃えるだけでエラーが直ります。
2. 検索範囲の「$(ドルマーク)」を付け忘れている
数式を下に引っ張ってコピーしたときに、検索する表の範囲まで一緒にズレていってしまう失敗です。
数式の中で範囲を指定している部分(例えば D2:E10)を選択した状態で、キーボードの F4キー を1回押してください。$D$2:$E$10 のように、ドルマークがつきましたか?
これで範囲が固定(絶対参照)されるので、下にコピーしても検索範囲がズレなくなります。Excelでは、範囲指定をするときはとりあえずF4キーを押して固定しておく、と覚えておくと安心です。
たまに、F4キーを押してもドルマークがつかないことがあります。ノートパソコンをお使いの場合、Fn(ファンクション)キーを一緒に押さないとF4が効かない設定になっていることがあるので、キーボードの左下あたりにある「Fn」を押しながら「F4」を試してみてください。 キーボードの不具合や予期せぬ動作でセル移動ができないときは、こちらの Excelで矢印キーを押してもセルが移動しないときの解除手順 も参考になります。
3. 関数の最後の指定を「TRUE」にしている、または省略している
VLOOKUPの最後の引数(検索方法)は、基本的に「FALSE(完全一致)」を使います。ここを省略したり「TRUE(近似一致)」にしたりすると、完璧に一致していなくても「なんとなく近いデータ」を探しにいってしまい、結果としておかしなエラーを出す原因になります。 普段の仕事で使う場合は、最後の指定は「FALSE」にすると決めておきましょう。これだけでトラブルの半分は防げます。
エラーは消えたけど、今度は別の問題が出たときは?
エラー表示自体は消せたものの、今度は「計算結果が 0 になってしまう」「改行がうまくできない」といった別の壁にぶつかることもよくあります。
特に、条件に合うものを合計したいときにうまく動かない場合は、ExcelのSUMIFの使い方で計算が0になる?動かない原因と直し方 を見ながら、数式の範囲指定やデータの形式をチェックしてみると解決が早いです。VLOOKUPとSUMIFはセットで使うことが多いので、同じようなデータのズレが原因で動かなくなっているケースがよくあります。
また、セルの見栄えを整えるためにセル内で改行したいのに、キーを押しても反応しないという場合は ExcelでAlt+Enterを押してもセル内改行ができないときの解除手順 の手順で、シートの保護や編集モードの状態を確認してみてください。
焦ってデータを一から作り直す必要はありません
エラーが出ると「最初からやり直したほうがいいのかな」と不安になりますが、その必要はありません。VLOOKUPの#N/Aエラーは、数式が間違っているのではなく「指定された場所に、探しているデータがないよ」とExcelが親切に教えてくれているだけです。
まずは数式の周りを「IFERROR」で囲んで画面をすっきりさせてから、落ち着いてデータの中身(全角・半角のズレやスペースの有無など)を眺めてみてください。少しずつExcelのクセに慣れていけば、トラブルがあってもすぐに自力で直せるようになりますよ。